この記事ではソフトテニス初心者が中級者にステップアップするための練習方法を、運動神経はそれほどよくないのにそれなりに勝てるようになった当サイトの管理人くろすけが解説していきます。詳しい経歴はプロフィールをご覧ください。
・ソフトテニスをこれから始める
・上手になりたいけれど、身近に教えてくれる人がいない
・子どもが始めたけれど、経験がなく教えてあげることができない
・センスはない、それでも勝てる選手になりたい
チーム運営や自分の子どもにソフトテニスを教えていて、どういう風に接したら上手になるんだろう?どうしたらチームの雰囲気がよくなるんだろう?子どもが素直にアドバイスを聞いてくれないのはどうしてだろう?こんな疑問をもったことはないでしょうか?
この記事では、そんなみなさんのお悩みを解決する方法について詳しく説明していきます。
結論からいいます。
選手育成に大切なポイントは3つです。
選手育成 3つのポイント 秘訣は「愛こそすべて❤」笑
- 目標の共有
- 環境の整備
- 失敗の許容
選手育成において最も大切なのは選手を愛することです。
これだけ書かれてもなんのこっちゃ?ですよね(笑)順番にいきましょう。
目標の共有
まずはここから。愛とはなんぞや?
まずは選手と教える側の目標を一致させましょう。
私の大好きな星の王子さまの作者(サン=テグジュペリ)さんの一節を紹介します。
『愛とはお互い見つめあうことではなく、一緒に同じ方向を見つめることである』
名言で取り上げられることも多いので、ご存知の方も多いのではないでしょうか?
練習に真面目に取り組まない
アドバイスしても話を聞かない
こういう選手と見つめ合って仲良しこよしで練習することを重要視するのではなく、選手と共に同じ方向(同じ目標)を見つめて練習することが重要です。
目標としているのはどのレベル?
教える側の目標:全国で勝てる強い選手にしたい
選手側の目標:地区予選でベスト4に入るくらいで楽しくしたい
このように目標が違うと当然アドバイスの熱量も変わってきます。全国で勝つために必要なレベルと地区予選で勝つために必要なレベルは同じでしょうか?
そんなことはないですよね(笑)
楽しくしながらでも勝つことは出来ますが、このボールが打てたらバッチリ!とか、そのくらいのミスは大丈夫だよ〜と言えるレベルがまったく違います。
目標の共有が出来ていないと、そもそもこの選手は全国で勝てるレベルのアドバイスや練習を求めていないので、そんなもんいらんわ〜っとなってしまいます(笑)これが反抗的な態度として表れているんですね。
だってその選手はそのレベルのアドバイスは欲しくないんです(笑)
その選手は楽しくしたいという目標を掲げているので、教える側の期待に応えようとすると楽しさを犠牲にする部分が出てきてしまいます。
反抗的な態度を取らなくても、欲しくないわ〜っと思っているものをもらってその選手がそのアドバイスを有効活用出来るでしょうか?きっと頭の片隅においておくだけでしょう。
皆さんもありますよね?いただき物で相手の気持ちは嬉しいけど、これをどうやって使おう?みたいなもの。そんな時はきっとね、そ〜っと部屋の奥に片付けると思うんです(笑)捨てないでとっておくけど、使うことはない・・・。
悲しいけれど目標の共有が出来ていないとみなさんのアドバイスもこのような扱いになってしまいます。
選手は欲しくないものを与えられても嬉しくはないし役立てることも出来ない。教える側も「こんなことじゃ勝てないぞ」と無駄にイライラしてしまうわけです。
これではどちらも幸せではありません。スポーツで大事なことの一つに楽しむことがあると思います。楽しいというレベルは人それぞれですので、まずはどういうことが楽しいのか?というラインを共有させることからはじめましょう。
目標を共有することでトラブルは避けられます。お互いのストレスも減りますしね。
最低でもこの3つは決めよう
- 選手やチームが目指す目的地はどこか
- 団体戦の場合、各選手にどのような役割をになってもらうか
- このチームで大事にすることは何か。やっていいこと、悪いこと
この3つを明確にすることが大切です。
- みんなが目標としているのはどこなのか?欲しい結果は何か?
- 各選手の役割は?ムードメーカー?絶対的なエース?メンタル最強の3番手?
- 何がOKで何がNGかをはっきりさせる。
※練習中は真面目にするけど、休憩時間は楽しくわいわいしてOKなど。
環境の整備
スタートラインは選手を信頼すること
次は環境の整備についてです。
選手育成の秘訣は「愛こそすべて」とお伝えしました。愛とは相手を信頼することでもあります。選手と目標を共有することが出来たなら、その選手を信頼することが大切です。
しかし、こんな風に思ってはいませんか?
- 頭ではわかるけど現実的に厳しい
- 指導者がコートから離れたら練習をダラダラしそう
- この子達がちゃんとするなんてできるのか?
気持ちはとてもわかります。それでも選手を信頼するんです。
まずは与えよの精神
「まずは与えよ」の精神でまずは自分から選手を信頼してみる。
自分も相手から信頼してもらったら嬉しくないですか?
信じてもらえるだけでモチベーションもアップしますし、自己肯定感もアップします。
誰かに信じてもらえることってそれだけですごいエネルギーになるんですよね。
それでも全員がそう思ってくれるわけではないです。
そんなに簡単なことではないんですけど、
10人信じてたとえ5人から裏切られても、5人は信頼関係が出来たということ。
私はこういう風に考えるようにしています。0に比べたら大収穫ですよ♪
0→1に。そしてそこからどんどんと増やしていきましょう☆
指導者の役割
監督・コーチ・保護者の役割は、
選手が力を発揮しやすい環境を整備してあげること。
信頼したからといって練習を任せっぱなしにするとか、好き放題自由にさせるということではないですよ。『ほったらかし』と『見守る』ことは違います。
選手を信頼して行動を見守り、「なんか違うな〜」っと思ったら会話をしてその違和感を取り除いていきましょう。ここで注意したいことは、一方的に怒鳴り散らしたり指示しないようにすることです。
Googleの研究結果でこのようなものがあります。
「効果的なチームの条件は、心理的安全性が高いこと」
どういうことかというと、人は不安や不満があると100%の能力を発揮することが出来ない生き物なんですね。
監督や親に怒鳴られないかビクビクする
失敗したらチームメイトにバカにされる
失敗したり、わからないことをわからないと言ってもバカにされず、助けてくれる仲間がいる。ここは安心できる場所なんだ、という感覚がもてる環境がとても大切です。
失敗して怒鳴られるような環境だったらチャレンジすることなんて怖くて出来ませんからね。チャレンジを肯定して、選手が目標を達成できるよう応援する。そうすることで少しずつ改善していきます。選手にとって一番の応援者になりましょう。
心理面以外の環境も整備しよう
心理面以外の環境も大切です。
- 練習環境(練習時間の確保、合同練習・練習試合のセッティングなど)
- ラケット、シューズ、ウェアなどの道具
こういったものも可能な限り整えてあげましょう。
いい環境を整えたらあとはもうとにかく選手を信頼する。
土壌をよくしたら後は楽しみに成長を待つだけです。
どんなにいい種でも土が悪いと育ちませんからね。
失敗の許容
かわいい子には旅をさせよ
最後は失敗の許容についてです。
今の子どもたちというのは色々なことから守られすぎています。
どういうことかというと、親や周りの大人が「この子が失敗しないように」「失敗してダメージを受けないように」と先回りをしてその原因を取り除いてしまうことが多いんですね。
トップ選手に共通していることは?
様々なジャンルで活躍しているトップ層の選手は、考えがしっかりしていて成熟しているなぁという印象を受けます。
サッカー:久保建英選手、将棋:藤井聡太さん、フィギュアスケート:羽生結弦選手など。
上記にあげた選手以外にも活躍している選手は多数います。この人達はどういう環境で育ってきたんだろう?と疑問に思いますよね。
共通するのは、
トップ選手は自分で考え行動し、チャレンジする環境に身をおいていた人が多いです。
過保護で伸びる選手は少ないと言われています。
選手を成長させる大切なポイントは、
失敗させること。
教えてあげないと失敗してしまうことが見えていたとしても、先回りして教えないことが大切です。自分でやってみて失敗しないと学べないことがたくさんあるからです。
自分でボールを打ってみて、試合に負けてようやくわかることがあります。このコースはいけなかったなーとか、このゲーム展開がいまいちだったとか、たくさんの反省点が体験したことによって身にしみてわかるんですね。
自分もそうやって失敗しながら成長してきたはずなのに、なぜかそれを忘れてしまいます。
知識としては十分すぎるものが今の時代にはあふれています。便利な時代ですよね。
でも、知識としてもっているのと、体験するのでは全然違います。
本当に愛がある人は、失敗という名のチャンスを奪わない。
心配な気持ちはとてもわかります。こうしたらいいよという知識がたくさんあったとしても、まずはやらせてみて、失敗して、その失敗をもとにアドバイスした方が選手の力になります。
失敗を責めたり、失敗した選手に「ほら、だから言っただろう」とマウンティングするのはやめましょう。良き相談相手として選手を見守れば、選手は「次頑張ろう」という意欲に繋がり成長してくれます。
答えをあげずに問いかけをしよう
選手に成長してほしいのであれば、答えをあげるのではなく、問いかけの回数を増やしましょう。魚をあげるのではなく魚のとり方を教えてあげるのです。
- なんでうまくいかなかったと思う?
- どういう風にしたらよくなるかな?
悩んでいそうだなと言う部分を指摘するというより、失敗の前と後で問いかけをたくさんして、その失敗からより多くのことを学べるように手助けをすることを心がけましょう。
- 失敗しそうなゲーム展開もとりあえずやらせてみる
「どういう風にポイントが決まりそうかな?ポジションは大丈夫?」 - 考えたゲーム展開が失敗におわった
「どこを改善したら次はよくなりそうかな?」
失敗をすると選手は大なり小なり落ち込みます。しかし、失敗は成功のチャンスです。ここからは個人の努力や工夫で次の成功に向かってチャレンジを続けるしかありません。このチャレンジの過程が選手をより成長させてくれます。
甘やかすことと愛することは違います。
線引が難しいですが、指導者側も失敗しつつ共に成長していけばいいんじゃないかなぁと思います。
以上、選手育成についての説明でした(^o^)v
参考になれば嬉しいです。